フィギュアスケート世界選手権2010(トリノ)

浅田真央選手、見事優勝!おめでとうございます。
今回はトリプルアクセルを、SP、FS併せて3回飛びましたが、2回が回転不足となってしまい、オリンピックのときよりは辛いジャッジでした。
(映像を見ても、それ自体は仕方ないかなという感じ)

今回、浅田選手は見事キムヨナ選手を抑えて優勝したわけですが、
フリースケーティングだけ見ると、またキム選手に負けてしまっています。

もし前日のSPが同点だったとしたら、今回のFSの結果でキム選手が優勝していた、ということになります。

ちょっと直感に反する結果だなあ、とは思いますが、フィギュアの採点にちょっと詳しくなった私は、もういまさら驚かないのでした(笑)

公式の採点はこちら

その要因の一つは演技構成点。これは印象点みたいなものでしょうから(違ったらごめんなさい)、審判の主観が大きいし、すぐに覆るものでもないだろうから、しょうがないと思います。

それ以上に、浅田選手はトリプルアクセル→ダブルトーループのコンビ(基礎点9.5)で3Aが回転不足となり、
2A→2Tの基礎点4.8からさらにGOE減点0.48で4.32点になってしまったのが、やはり大きいですね。

一方、キムヨナ選手は、明らかなジャンプミスがあったものの、成功したエレメンツのGOEのみで、トリプルアクセル一つ分ぐらいの点数は稼いでいるため、少々のミスでは「異次元の得点」が「ハイレベルスコア」に変わるだけで、十分優勝争いができるわけです。

今回はGOE加点の少ない浅田選手にとって、ジャンプのミスが致命的であるのに対し、GOEでアドバンテージが取れるキムヨナ選手にとれば
1つのエレメンツに対する比重は軽くなり、ミスの影響を緩和できることが顕著に出たなあと思いました。


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