最近読んだ本(自分メモ)

最近読んだ本の感想など

新参者

これは面白かった。事件の真相など、話自体はあっさりとした感じだが、構成がすごいと思った。読み終わってびっくり、各章が短編として成立しており、それぞれ書かれた年代もバラバラ。
東野さんが、過去のエッセイか何かで、「それぞれ短編として成立する小説が、並べると長編になっているという小説を書きたい」と書かれているのを見た記憶があるのだけど、(そして「白夜行」はそれを目指したが失敗したとか？)これが、その完成形なのかもしれない。

ダイイング・アイ

出だしから非常に印象的な描写で引込まれるも、その後はあまり面白さを感じない。だが中盤過ぎあたりからグイグイと引込まれ「止まらない」状態に。ただ、最終的に自分が予想していたような論理的な帰結は無く、正直面白いと思わなかった。

プリズン・トリック

第55回江戸川乱歩賞受賞作。 「乱歩賞史上最強トリック」「あなたは絶対に鉄壁のトリックを見破れない。そして必ず、二度読む」
など、ものすごい触れ込みで、楽しみにして読んだのですが・・。確かにはじめて書いた小説としてはすごいと思う。ただ、巷間指摘される「ご都合主義」はやはり目立つ。確かにトリックは見破れなかったけど、2度読もうとは・・。

龍神の雨

初めて読んだ作家。小説に詳しいわけではないが、心理面、情景の描写など、上手だと思う。「とまらない」感じで読み進めることが出来た。どんでん返しもあって、小説としては面白かったと言っていいと思う。が、東野圭吾を読んだときのように、これを読んで「他の作品も是非読んでみたい」とはならなかった。