落合監督の「非情の采配?」について

以下Yahooニュースより引用

日本シリーズ第5戦、中日1−0日本ハム、中日4勝1敗、1日、ナゴヤドーム)1球1球、1人1人。無心で積み重ねた86球にナゴヤドームが震えた。シリーズ史に名を刻む8回パーフェクトの偉業。メガネが合わず、3年前にゴーグルに変えた山井が、ウルトラマンのような姿でヒーローを演じ切った。

 「最高です!! 出来すぎ。初回に感じがよかったんで五、六回まで伸ばしたいと思って、ここまで来るとは。ビックリしています」。8回完全も、24人連続無走者も、村山実阪神)らをしのぐシリーズ新記録。それを53年ぶりの日本一を決める試合で、ダルビッシュを相手に決めた。

 九回を抑えれば、レギュラーシーズンを含めても、94年の巨人・槙原以来となる完全試合。それでも「(完全試合は)投げている時は意識しなかった。谷繁さんがスライダーを引き出してくれた。感謝です」と謙虚に振り返る。八回を終えてベンチに戻ると森投手コーチから「体力的にどうや」と聞かれ「代わります」。即答した。「この試合は個人記録は全然いいんで。勝利が優先。ボクも岩瀬さんに投げて欲しかった」。最後まで清々しい笑顔を浮かべた。

 誰がこの快投を予測できただろうか。05年はわずか3勝。昨年は右肩を痛め、一軍登板すらなかった。オフに結婚したが、契約更改は合宿所でという二軍扱い。背水で迎えた春季キャンプでも、二軍のウエート室にこもり地道なトレーニングを続けた。その成果があって後半戦から復帰し、9月に月間MVPを受賞して今季6勝。クライマックスシリーズは登板ゼロも、日本シリーズ前に5戦目の先発を告げられ、力のすべてをぶつけた。

 「去年や前半戦のことを考えたら、こんな場所に立てるなんて…。いろいろな人に、感謝の気持ちしかないです」。球場を包んだ山井コール。その声は間違いなく、実質的な完全試合を認めていた。
サンケイスポーツ

『ボクも岩瀬さんに投げて欲しかった』
これが全てではないのでしょうか?本人がこう言っているのに、外野からあーだこーだと文句を言うのは筋違いでしょうね。
この事実をみれば、「夢を奪った」とか「つまらないことをした」とかいう批判をするなら、山井投手を相手に言わなければなりませんね。
監督じゃないですよ?本人が記録より勝利といっているのに、「おまえ記録優先しろよ!」「降りるなんて言うなよ!」と怒るのですか?
最後は岩瀬さんに―そういう気持ちが山井投手にもチームにもあったのでしょう。それに口出す権利が誰にあるというのでしょう。

もちろん下にも書いたとおり、山井投手が降りると言ってなかったとしても、勝つための采配として私は納得が出来ますが。

2004年に、3勝2敗からナゴヤドームで2連敗して日本一を逃しました。非情に悔しい思いを中日ファンも選手も監督もしています。日本一になれるチャンスなんてそうそう無いのです。それを身をもって体感しているのが、今の選手、監督、そしてファンなのです。なぜ落合監督がああいう決断をしたのかを考えて欲しいです。

きっと、批判する人は、落合監督にあまりいいイメージを持っておらず(というか嫌いで)「突拍子も無い采配をして目立とう」「定石を破るオレかっこいい」とかそういう自己満足で山井を代えたと思っているんじゃないかな。であればスタート地点が違いすぎて納得できるはずも無いでしょうね。

反対意見もわかります。私も山井のパーフェクト見たかった。8回まで緊張してたのなんだったのと思った。だけど納得できるのです。2004年の教訓を活かしたのだと思うのです。簡単にこぼれ落ちるものなのです。ドラゴンズファンなら第5戦が始まる前に「今日ダルビッシュに負けて札幌までもち込まれるとちょっと怖いな・・」という不安を少しは抱いたのではないでしょうか。もちろん2004年よりは戦力的にも6戦、7戦で勝てる可能性は高かったでしょうが。
ドラゴンズを応援してきた人にしかわからない感情もあるのかもしれないが、そうは思いたくないなぁ。

どちらが正しいということは無いと思います。山井を投げさせるべきだった、見たかったというのは自由だと思いますが、それをもって落合監督がスポーツを、野球を冒涜しているかのような言い方はやめて欲しいです。