◆ワイドショー(2000/1/10)


これはホントにどうでもいいことなのだが、このコーナーを作るため何かを書かなくてはいけないので、 書こうと思います。

この間テレビのワイドショーで、どこかの駅前のロータリーで俳優の方がそこに たむろしていたヤンキーの集団に車を囲まれ、注意をしたところ殴られてけがをしたという報道をしていました。 そしてそのVTRが終わり、スタジオでは出演者がその事件についていろいろと話しだした。 ところが、メイン司会のPは開口1番、「俳優だったらそんな駅前のロータリーみたいなところで 一時駐車しないものだ。駐車場を探せばいい。俳優という仕事は、顔なんかを怪我したら自分だけでなく 周りの人に迷惑をかけるんだから、そんな危険なことをするべきではない・・。」などと言うようなことをのたまい、 さらに周りの出演者もなぜか、そのようなことばかり言う。たとえばN村Mイコ(だったけ?) なんかも、「昔は俳優、女優はスキーも禁止、日焼けもしてはダメで・・・・・最近の役者さんは 一般の人と同じような自由があるから・・・。」などという意味のない昔話をしだす始末。さらにその場にいた どっかの新聞社の解説員みたいなおじさんも、「じぶんの身は自分で守らなければいけない、でていってはダメだ。今の若者は言ったって わからないんだから。もし行くんだったら自分ではなくまわりにいたつきそいがいけばよかったのに・・・。」ですって。

そんなことがこの事件の論点か?確かに役者がスキーして骨折すりゃ人に迷惑かけることもあるし、 それは自覚が必要なのもわかる。今回の件もその俳優が、「俺が行ったら怪我するかもしれないからおまえ行ってきて」 と付き添いか、マネージャーに言えばよかったかもしれない。それは間違ってないかもしれない。

ただ今回のこの事件について論じるとき、 殴られた俳優を責めてどうなるんだろうか。どう考えたって問題点は凶悪化する少年犯罪ではないか。 少年犯罪の議論をするべき場面ではないのか。俳優の心構えがこの事件の問題点か?なのに「今の子供は言ってもわからないから無視すればよかった」って 新聞社の偉い人が言ってしまっていいのか?

確かにそのヤンキーにその場でなんか言って、 すぐに更正はできないのはわかる。でもそれを社会問題としてとらえ、少年犯罪の凶悪化をどうこれから 社会の中で防いでいくのかを論じるか、論じられないまでも問題提起はできたろう。少なくとも殴られた俳優は その場で逃げずに、自ら注意しにいった。僕ならできないだろう。無視する方がよっぽど楽だ。そういう人間に対し 俳優なんだから自覚もて、怪我をしたのは自分が悪い、といって責めるだけのあんたらはいったいどれだけ偉いのか。 僕は俳優の方に敬意を表したい。と思った。